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井上 利彦; 山下 真一郎; 山県 一郎; 皆藤 威二; 井岡 郁夫
no journal, ,
高Ni鋼は、良好な耐スエリング特性を有していることから燃料被覆管材料として開発されている一方、照射や高温熱時効に伴う延性の低下が課題であり、'(Ni(Ti, Al))析出物の粗大化や粒界での再析出が延性低下の要因の一つとされている。これら課題を克服するため、原子力機構ではNimonic PE16で利用している'析出型とは異なる炭窒化物析出型の高Ni鋼(15Cr-35Ni鋼)と、'よりも安定と考えられる"(NiNb)を加えた'/"析出型の高Ni鋼(15Cr-43Ni鋼)の2鋼種を開発し、特性評価を進めている。本研究では、耐スエリング特性や照射下での微細組織安定性の評価を目的として、系統的な条件での照射試験が可能な原子力機構高崎量子応用研究所イオン照射施設(TIARA)にてイオン照射を行った。平成25年度までに照射温度550650C、照射量100dpa及び照射温度700C、照射量250dpaの照射データを取得しており、平成26年度には、15Cr-35Ni鋼の加工熱処理条件を最適化して10%冷間加工を追加工した鋼種を評価対象に加え、冷間加工による高転位密度が照射欠陥のシンクサイトとして有効に働き、耐スエリング特性が改善することを確認した。
井上 利彦; 山県 一郎; 大塚 智史; 皆藤 威二; 山下 真一郎; 井岡 郁夫
no journal, ,
高Ni鋼は、良好な耐スエリング特性を有していることから燃料被覆官材料として開発されている一方、照射や高温熱時効に伴う延性の低下が'(Ni(Ti,Al))析出物の粗大化や粒界での再析出が延性低下の要因の一つとされている。これら課題を克服するため、原子力機構ではNimonic PE16で利用している'析出型とは異なる炭窒化物析出型の高Ni鋼(15Cr-35Ni鋼)と'よりも安定と考えられる"(NiNb)を加えた'/"析出型の高Ni鋼(15Cr-43Ni鋼)を開発し、特性評価を進めている。本研究では、15Cr-35Ni鋼に冷間加工を追加工した高Ni鋼(15Cr-35Ni-28鋼)を評価対象に加え、照射下での微細組織安定性の評価を目的として系統的な条件での照射試験が可能な量子科学技術研究開発機構高崎量子応用研究所イオン照射施設(TIARA)にてイオン照射を行ないTEM観察を行った。その結果、15Cr-35Ni-28鋼は照射量250dpaでもPNC316鋼と比較すると微細組織安定性に優れていることを確認した。